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トイ・マンチェスター・テリア

マンチェスター・テリアの祖先は、イギリスにおいて何百年にも渡って存在したスムースコーテッド・ブラック・アンド・タン・テリアだと言われている。
ブラック・アンド・タン・テリアの特徴を持った犬は少なくとも16世紀には存在していた事が確認されている。
マンチェスター・テリアは、ネズミを追走して捕らえる猟犬として、ブラック・アンド・タン・テリアにウィペットグレー・ハウンドイタリアン・グレー・ハウンドなどを交配して作出されたと考えられている。
マンチェスター・テリアの背から腰に向かい緩かにカーブした背はウィペットグレー・ハウンドなどの犬種の影響によるもので、テリア犬種には珍しいものである。
被毛色が似ている為にドーベルマンの血が入っているという説もあるが疑わしい。

1800年代中期のイギリス・マンチェスター地方では、労働者階級の娯楽として「ネズミ殺し」と「ウサギ追い」のショーが盛んであった。
ネズミ殺しが得意であったテリア種が注目を集め、独立した犬種として扱われるようになる。
1860年頃にはこのテリア種が、繁殖の中心地となっていた地名にちなみマンチェスター・テリアと呼ばれるようになり人気犬種となった。
ビクトリア女王の時代には小型化が進み、体重が1.1kgのものまで繁殖されていたが、極端な小型化による弊害が問題となり、現在のトイ種ほどのサイズに落ち着いた。
イギリスで断耳が禁止された後、多くの繁殖家がこの犬種の繁殖を諦めたいきさつがあるが、一部の熱心な愛好家が血統を守ってきた。

マンチェスター・テリアはアメリカに渡ったが、当初ブラック・アンド・タン・テリアという名前で呼ばれていた。
1923年にアメリカでマンチェスター・テリア・クラブが設立され、マンチェスター・テリアと名称を改めて今日に至る。
AKCでは長い間、スタンダード種とトイ種間の交配は認めていたものの、2種を別犬種として扱っていた。
1959年になってトイ種はスタンダード種の小型亜種と位置付けられ、マンチェスター・テリアという1犬種になった。
スタンダード種とトイ種の違いは大きさと耳の形である
スタンダード種は自然の立ち耳か断耳した直立耳、又はボタン耳であり、トイ種は生来の直立耳である。

マンチェスター・テリアはテリアとは思えない華奢なボディと光沢のある被毛をもち、「紳士のテリア」と位置付けられる。
猟欲は旺盛だが攻撃的ではなく、短毛である事によって他のテリアとは異なった人気を保ってきた。
4本の足のつま先には黒い線(ペンシルマーク)が入っており、パスターン上にはサムマークが見られる。

トイ種(トイ・マンチェスター・テリア)には多くの別名があり、イングリッシュ・トイ・テリア、ブラック・アンド・タン・トイ・テリア、ミニチュア・ブラック・アンド・タン・テリアなどの名称で呼ばれ、混乱もある。
イギリスでは、イングリッシュ・トイ・テリアという名前に統一されたようである。

   
トイ・マンチェスター・テリア
 
スタンダード種
(マンチェスター・テリア)
トイ種
(トイ・マンチェスター・テリア、イングリッシュ・トイ・テリア)
イギリス
イギリス
テリア(AKC)
テリア(KC)
第3グループ(JKC)
トイ(AKC)
トイ(KC)
第3グループ(JKC)
♂5.4kg〜10.0kg未満
♀5.4kg〜10.0kg未満
♂5.4kg未満
♀5.4kg未満