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マルチーズ
マルチーズは3,000年以上の歴史を有する非常に古い犬種で「犬の貴族」と呼ばれて来た。
猟犬や使役犬を小型化したものではなく、終始愛玩犬としてのみ飼育されて来たきわめて特異な犬種である。
犬種名は地中海のマルタ島からとったものとされるが、現在マルタ島でマルチーズを見かける事はない。
マルタ島は紀元前1500年頃にはフェニキア人の貿易の中継地であり、地中海諸国の中で最も早く文化が発達していた。
マルチーズはアジア由来の小型犬がファニキア商人によりマルタ島に持ち込まれ改良固定されたものと伝わっているが確かな裏付けはない。
初期のマルチーズは船員のペットとして船の中で飼育される事が多かったために貿易相手国に広まって行った。

紀元前500年頃のギリシャでは陶製の壷や皿に明らかに白色長毛のマルチーズの姿が描かれている。
マルタ島がイギリス領となった1813年以降、マルチーズはイギリス王室に入り、ビクトリア女王をはじめとする王室貴族が寵愛した。
ヘンリー8世時代からエリザベス朝時代を通じて貴婦人達の抱き犬として格別に人気が高かった。
およそ人類が愛玩犬のために行なった事の最初はマルチーズのためであったと思われる。
ギリシャ人はマルチーズのために墓を建て、ローマ人はマルチーズのために詩を詠み肖像を残した。
エジプトでは歴代の王家でマルチーズが金の器で食事をしたとの記録が残っている。
フランスでは15世紀、他のヨーロッパ諸国では19世紀にマルチーズが一躍流行犬となり、破格の高額で取り引きされた。
マルチーズは現在も代表的な愛玩犬として世界中で高い人気を維持している。
マルチーズは明るいテリア的性格のためか、マルチーズ・テリアと呼ばれていた時期があったが、むしろスパニエルに近い系統の犬にプードルを配して作出されたと考えるべきである。

マルチーズの魅力は言うまでもなく、絹糸状の純白で光沢のある被毛にあるが、被毛色が白のみに限定される犬種に共通する現象として「色素不足」の個体が多くなっている。
マルチーズに限らず白色犬の理想は、抜けるような純白被毛に、目縁鼻鏡、唇、パッドが漆黒である事とされているが、近年アイラインが完全でないマルチーズは普通の事となり、パッドが漆黒であるマルチーズを見かける事も少なくなった。
色素の改善を目的としてプードルとの交配が依然行われているらしく、被毛が縮れたり、体高がプードル並みのマルチーズを見かける事も少なくない。

マルチーズには下毛がまったくないのが特徴で、絹糸状の被毛は引きずるほど長く優美である。
白色被毛の犬が好まれる傾向が我が国では特に顕著で、スピッツに続きマルチーズは1970年代に記録的な流行をみた。
マルチーズは体長が体高よりも長く全体の外観は細長い。
知的、快活、優雅、大胆で、小さい体にもかかわらず、恐れを抱かず、生気あふれ陽気にふるまう。

アメリカでは1877年のウエストミンスター・ショーでマルチーズ・ライオンドッグの名称で初出陳された。
1879年にはマルチーズ・スカイテリアとして有色のマルチーズが出陳されている。
AKCの公認は1888年である。
イタリア
トイ (AKC)
トイ(KC)  
第9グループ(JKC)
20〜24cm
♀20〜24cm
3.2kg以下
♀3.2kg以下