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サモエド
中央シベリアで狩猟と漁業で暮らしていたサモエド族がソリ犬、番犬、猟犬として数世紀に渡り生活を共にしてきた地犬で、典型的なスピッツ族の体形をしている。
民族の名がそのまま犬種名となり、シベリアン・スピッツとも呼ばれている。
サモエドの被毛は厚く、開立しており、立ち耳、巻き尾で、ポメラニアン、スピッツ、アラスカン・マラミュートと同じ祖先をもつと考えられている。
サモエド族の居住地が極地である事から、サモエドは純粋種として飼育されて来たきわめて原始犬に近い犬で、オオカミやキツネの血が混入しない稀少な犬種とされている。

旧ソビエトに、サモエドと同系のネネッツ・ライカと言うハーディング犬種があり、両者の類似点はきわめて多い。             
ネネッツ・ライカには、かつてサモエドにも見られたタンの被毛色が現存する。
サモエドは体格のわりに食事量が少なく、その特性から極地探検にしばしば起用され、スコットやアムンゼンの極地踏破時にも起用された。

サモエドの極地での活動は献身的で、過酷な条件下で自分の体重の2倍近い荷物を連日引き続け、喜びにあふれた表情を失わなかったと言われる。
極地探検の成功が報じられるごとにこの犬種が脚光をあびた。
数々の探検家達によって世界に紹介され、美しい被毛と黒く輝く瞳、バランスのとれたボディが人気を博した。
スコットがサモエドをイギリスに連れ帰った時からサモエドの文明圏での歴史が始まった。
英国人繁殖家によって本格的な改良が加えられ、当初存在したタンの被毛色をふるい落とし、結果的に白色が主流となった。
クマやキツネなど極地の動物の被毛色が白くなる事は知られているが、サモエドの被毛、特に毛の先端は氷のように純白に輝き、光を反射するのが特徴となっている。

サモエドは適度な警戒心は持つものの、本来攻撃的ではなく、知的で穏やかな性格の犬種である。
口角を上げ、あたかも笑うような表情は「サモエド・スマイル」と呼ばれる。サモエドタイプの犬がヨーロッパに入り、小型化され、キースホンドになったと言われている。   
日本ではこの小型版のスピッツが昭和30年頃大流行した。      
「良く吠える」との汚名で知られる日本スピッツはサモエドを小型化し、純白に固定したものである。

1民族が1犬種を長期に飼育し続けた結果、サモエドには独特の性格が形成されたと言われる。
この犬種の評価には他犬種には見られない「知性」や「心」「笑み」と言う言葉が多用される。
この犬種は人と密接に関係しながら長年生活して来たが、決して「ペット」にはならなかった。
サモエド族の過酷な生活環境では、互いに信頼し、互いに頼る関係が維持されなければならなかったのである。
サモエドが「現存する犬種の中で最も美しい」と言われるのは、単に容姿を指して言われるのではなさそうだ。
どの犬種でも子犬はかわいいが、サモエドの子犬は「見ない方が良い」くらいかわいい。
シベリア
ワーキング (AKC)
パストラル(KC)
第5グループ(JKC)
AKC 1,130頭(全犬種中 76位)2006年
JKC 139頭(全犬種中 64位)2008年
♂53〜60cm
♀48〜53cm
21〜25kg
♀16〜21kg