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犬伝染性肝炎(いぬでんせんせいかんえん)

犬アデノウィルス1型によって発症するウィルス性の肝炎である。
ジステンパーの症状と非常に似ているため、長い間犬ジステンパーと混同されて来た。
犬伝染性肝炎はジステンパーのように肺炎や脳症を起こす事がなく、幼犬の急激な症状を除けば死亡率は10%と低い。軽いものなら知らない内に治ってしまう。
しかし急性症状を示す場合は突然死亡する事もあり、中毒死と間違えられる事もあり、以下の4つの型に分けられる。

1、 致命型              
この病気は犬ジステンパーの進行よりはるかに速やかであり、突発性の発熱と腹部疼痛により突然虚脱状態となり、吐血や粘血便をして半日〜1日以内に死亡する。

2、 急性型              
最初の1日目を無事耐過すれば2週間以内に回復する。        

3、 慢性型              
際立った変化はないがうるさく吠え続ける。回復期に角膜に白濁が見られる。

4、 潜伏型              
健康犬と何ら変わらないが、尿中にウィルスを排泄し続ける。 

感染経路:
犬伝染性肝炎はジステンパーのように空気伝染はせず、患犬及び健康保菌犬の尿で汚染されたものからの経口感染が多い。 

症状:
一般的に40℃以上の高熱を出し、しばしば激しい渇欲を示す。
この時期に白血球減少症が見られる。                 
2日ぐらいで平熱に戻り、その後再び熱を出し食欲も落ち、口の粘膜に出血斑ができたり扁桃腺が腫れる。肝臓も腫れ腹部を押すと痛がる。結膜炎を起こし涙目になる。急性症状が治った後2〜3週間後に目が白く濁る事があるが一過性角膜混濁で放置しておいても差し支えなく自然に治癒する。
他にも下痢、嘔吐、背湾曲、結膜炎、狂騒症状、 ひきつけ、後脚麻痺などの症状を現すことがある。   

参考ページ:
ペットのイエローページ・ペット飼育百科/ジステンパー   

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