犬の専門用語事典
レプトスピラ症(れぷとすぴらしょう)

レプトスピラ症はスピロヘーターと呼ばれる極小のバクテリアによって感染する致命的な人畜共通感染症である。

症状:
犬のレプトスピラ症は犬独特のカニコーラ型と、肝臓を侵されて黄疸を起こすワイル型の2つに大別される。 
                 
1. カニコーラ型(犬チフス型)    
腎臓に異常を来たし、急性の嘔吐が起こる。渇きが激しく水を呑み、呑んだ液体は吐く。感染初期は40℃以上の高熱となり、次いで平熱又はそれ以下となり、数日後に舌か口腔内に潰瘍ができ、尿が血液循環流中に入り死亡する事もある。
中毒症状も呈し、胸のむかつくような口臭(アセトン臭)を放つ。
他にも 食欲廃絶、出血性下痢充血、脱水症状、 元気消沈、結膜充血、目ヤニ、尿過多、尿毒症、体温低下などの症状がある。

2.ワイル型(黄疸型)                        
カニコーラ型より嘔吐は軽いが、肝臓が冒されて黄疸症状を現すのが特徴である。
急性の場合には犬は急速に衰弱し、震え、触診により筋肉痛を訴える。
排尿に努めるが尿量は少ない。点状皮膚出血が生じ、体温は40℃以上となる。
やがて平熱下に下がり数日後に死亡する。死亡率60〜70%と言われる。
他にもカニコーラ型と同様の症状、鼻血、 呼吸困難、少尿などがある。

感染経路:レプトスピラは鼠の咬み傷、鼠の尿、患犬の尿、澱んだ水やダニによって皮膚、皮膚上の小傷、経口、経鼻、又膣粘膜からも侵入する。
家畜が感染した場合には感染の症状が発現する事もあるが、目には見えぬ事もある。
鼠が感染した場合には感染の兆候が最後まで見えず、見かけは健康体でありながら 他の動物にこの病気を感染させるので一層危険である。

 

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